大阪・本町の融資・創業支援に強い税理士|本町駅から徒歩1分

050-3553-1600
初回相談無料
経営コラム
MANAGEMENT COLUMN

売上1000万円超えたら法人成りした方がいい?(個人事業主、アフィリエイター向け)

河野公認会計士・税理士事務所の河野です。

個人事業主の方は、いわゆる「法人成り」(会社にする)をすべきか迷われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

特に、消費税の免税事業者から課税事業者に切り替わるタイミング、つまり売上が1,000万円を超えた段階で、法人成りすべきというアドバイスを受けられた方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、「売上1,000万円を超えたら法人成り(法人化)すべきか?」について考えてみたいと思います。

 

売上1,000万円超えた段階での法人成りは微妙?

結論からいいますと、「売上1,000万円を超えたらすぐに法人成り」というのはあまりおすすめできません

確かに、法人成りした段階からまた免税事業者となり、2年間消費税の納税が猶予されますが、あくまで「2年間の猶予」の権利はすぐに使うのが有利となるわけではありません。

つまり、いつこの「2年チケット」を使うかが重要であって、仮に今後売上が大きく伸びる可能性があるのであれば、その「2年チケット」はすぐには使わず後においておいたほうが消費税の免税額は大きくなります。

※消費税の課税判断は、売上1,000万円基準だけでなく、「特定期間の判定」によっても変わってきますが、その論点についてはここでは割愛いたします。

 

ではどのような観点で法人化を判断すべきか?

個人と法人ではメリット・デメリットがいろいろありますが、

下記2つの観点が非常に重要です。

 

1.ビジネスモデルと出口戦略

仕入や広告、設備等が必要な資金投下型の商売、人が必要な労働集約型の商売か、

または事業主一人で十分回せる商売か

そして、事業規模をどんどん拡大していくか、もしくは誰も雇わず一人で回し続けるか

 

2.現在の所得と社会保険の負担

個人事業主の税率は、

課税所得900万円までは、所得税+住民税+事業税の合計が38%、

課税所得900万円を超えると、所得税+住民税+事業税の合計が48%、

課税所得1,800万円を超えると、所得税+住民税+事業税の合計が55%と、

課税所得900万円超の負担感が大きい

一方、法人の実効税率は上限でも34%程度(※中小企業の場合、平成30年度時点)

ただし、法人化すると社会保険の加入が必須となり、負担感が大きい

 

端的にいうと所得・利益が大きくなるにつれて、所得税より法人税のほうが相対的に安くなり、

結果として手元キャッシュが多く残り、それを仕入・広告・人件費などに再投資することができます。

法人の方がその再投資のサイクルが効率的になります。

 

アフィリエイトで例えますと、

・PPCアフィリエイトや記事を大量生産する組織でのSEOアフィリエイトは法人向き

・ブロガーや質を重視した記事を事業主自身がコツコツ増やしていくSEOアフィリエイトは個人向き

といえます。

 

事業主一人で回せる場合は再投資という概念がそもそも不要であるため、場合によっては個人事業主のままでもいい、という判断にもなりえます。

そして出口戦略というのは、事業拡大・事業の維持を図り続ける限り、法人にキャッシュを貯めていくことには意義がありますが、個人一人で回す場合は法人化して法人にお金を残したとしても、その法人のお金をどう個人に流すかという出口戦略(株式売却、退職金、配当などなど…)が必要になり、意思決定がより複雑になります。

 

当事務所で法人成りを検討する際は、お客様の状況等に合わせて個別に検討していきますが、
許認可の関係や取引先への信用等など法人化が必須ではなく、特に法人化を急いでいない方に関しては、
課税所得900万円を超えた段階で検討をしてもいいのでは?とお伝えしています。
(ここでいう「課税所得」は下記申告書の赤字で囲んだ㉖番を指しています。)

課税所得1,800万円を超えたら、基本的には事業主一人でも法人成りをおすすめするケースが多くなります。

特に売上の波が大きい方は所得の年度分散を図るべく、法人化し役員報酬を一定化して受け取る戦略をおすすめしております。法人に資金をプールし、売上が減っても個人の収入は変わらない、法人を「収入保障保険」に扱うイメージです。

(余談ですが、日々経営者の方とお話していますと、最近は大きく稼いでいても派手にお金を使う方は少ないように感じます。そのような方であれば個人でお金を持っておいてもあまり意味がなく、基本的には法人に置いておいて必要な分だけ個人に取り出す、という考えもありかと思います。)

たまに、税金が増えたとしても個人事業主の方が楽でいい!という方もいらっしゃいますが、そのような方には本業とは別のサブ事業だけを法人化して、個人事業主・法人の並行をおすすめするケースもあります。
個人・法人両方のメリットを享受することができます。
(ここでは説明を割愛しますが、特に社会保険料の削減が可能になるケースもあります。)

 

その他、法人のメリット・デメリットについて

基本的には上記で述べた論点で法人成りを判断していただければ、細かい論点の検討は不要ですが、

参考までにメリット・デメリットを重要度(5段階)に応じて列挙しておきます。

■法人のメリット

1.法人税率の安さ:★★★★★

2.役員社宅の経費化:★★★★★

(個人は面積按分が必要です。法人の場合は場合によっては9割近く経費にすることも可能です。)

3.車両や生命保険の経費化:★★★★

4.出張手当:★★★

(出張が多い方にはおすすめです。)

5.代表者保証のいらない融資も場合によっては可能:★★★

(日本政策金融公庫の中小企業経営力強化資金などがあります。)

 

■法人のデメリット

1.社会保険の加入が必須:☆☆☆☆

2.法人の財布と個人の財布をきっちり分ける必要がある:☆☆☆

3.法人申告書を自力で作成するのは難しい:☆☆☆

(日々の経理は法人になったからといって複雑になるわけではなく、ほとんど個人と変わりません。)


The following two tabs change content below.
河野 岳友
河野 岳友
大阪市中央区の融資・事業再生に力を入れている税理士です。日本政策金融公庫の創業融資には特に力を入れています。会計・税務だけでなく、資金調達や経営改善により「会社にお金が残る仕組みづくり」をお手伝いしております。また、クラウド会計やITを積極活用して、経理の効率化を推進しています。
  • お問い合わせ
お電話でのお問い合わせ
(平日9:30 ~ 18:00)050 - 3553 - 1600
まずはお気軽にお問い合わせください
メールでのお問い合わせはコチラ
創業融資
  • 会計ソフト「MFクラウド会計」
  • クラウド会計ソフトfreeeフリー
メニュー
  • 創業融資をお考えの方
  • 事業再生をご依頼の方
  • 会社設立をお考えの方
  • 初めて税理士をお探しの方
  • 税理士の変更をお考えの方
  • 銀行折衝をご依頼の方
  • 確定申告をご依頼の方
  • メニュー
  • 士業パートナー募集
  • 銀行員の方へ
  • お客様の声
経営コラム-大阪の河野公認会計士・税理士事務所
人気の記事
最新の記事
河野公認会計士・税理士事務所
〒541-0056
大阪市中央区久太郎町3-4-30 船場グランドビル9F
TEL:050-3553-1600
  • google
  • hatena
  • twitter
  • Facebook