「俺のフレンチ」の成功から見えてくる経営のヒント

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経営コラム
MANAGEMENT COLUMN

「俺のフレンチ」の成功から見えてくる経営のヒント

最高級食材を使って、一流シェフが作るフレンチを安価で提供している「俺のフレンチ」が大繁盛しています。普通の飲食店では、原価率が30%~40%ぐらいが平均的な数字ですが、「俺のフレンチ」は原価率が60%を超えているとも言われています。では、どのようにして利益を残しているのでしょうか?

高い回転率、オペレーション効率化がカギ

「俺のフレンチ」の利益の源は、「回転率」です。
飲食業における回転率とは、来店客数を席の数で割ったものです。
回転率が高いほど、お客さんの入れ替わりが激しいということになります。

「俺のフレンチ」では、立ち席(立ち飲みスタイル)が多く、
①座席より場所を取らないため、狭い場所でもお客さんを多く入れられる
②立ちなので長居しにくい
といった工夫で回転率を高め、客数を稼ぐことにより利益を生み出しています。
「立ち食いそば」なども回転率が高く、手堅い飲食店の代表と言えます。

また、必然的に食材の消費量も多くなるため、大量仕入を行うことで仕入先に対する交渉力が高まり、
安い単価で仕入れることも可能となります。(規模の経済)

課題は、高回転率に耐えうる「オペレーションの効率化」です。
つまり、食事を早く作って提供できるような仕組みを構築する必要があります。
例えば、調理工程を分業化し、シェフがこなす工程を限定して、その他はアルバイトに任せるといったことが挙げられます。
製造業における「生産管理」のような視点が飲食業にも求められます。

 

高回転率モデルを美容院にあてはめてみる

他業種、例えば美容院であれば以下のようなモデルが考えられます。

・一流の美容師を集めて、4000円で15分カットサービスを提供し、高回転率を実現

・カットは扱わずカラーリングに特化、カラー中の待ち時間は別室で待機させて、高回転率を実現 など

自分のビジネスにも「高回転率モデル」をあてはめてみることで、新たな切り口での差別化ができる可能性があります。


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河野 岳友
沖縄・大阪の融資・事業再生に力を入れている税理士です。日本政策金融公庫の創業融資には特に力を入れています。会計・税務だけでなく、資金調達や経営改善により「会社にお金が残る仕組みづくり」をお手伝いしております。また、クラウド会計やITを積極活用して、経理の効率化を推進しています。
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