創業融資を受けるのが厳しい人とは?公庫がチェックする6つのポイント

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創業融資を受けるのが厳しい人とは?公庫がチェックする6つのポイント

①滞納関係がある方

以下のような滞納があると、日本政策金融公庫は返済も遅延するのでは?と疑われるため、心証はかなり悪くなります。

・税金関係:所得税、消費税、法人税、住民税…等々

・家賃、水道光熱費、携帯電話料金

・クレジットカードの事故を過去に起こした

特に携帯電話やクレジットカードの遅延はCICなど信用機関に登録されているため、遅延を隠したとしても一発でバレます。

気になる方はCICで自分の情報を取ってみることをおすすめいたします。

 

②カードローンや消費者金融から多額の借入がある場合

カードローン等から多額の借入がある場合、本人の財務状態が悪いだけでなく、浪費傾向があるのでは?という見方をされる可能性があります。

融資前までに、完済しておくことが理想ですが、少なくとも残高を100万円以下くらいまでは減らしておいたほうが良いでしょう。

なお、住宅ローンや自動車ローンなどの借入であれば全く問題ありません。

 

③自己資金が少ない、または見せ金をしている

日本政策金融公庫は本人のやる気を見るために、自己資金の金額を重視する傾向にあります。

本気で事業をする気持ちがあるのであれば、自己資金を貯めておくのが普通だからです。

どのような事業であれ、少なくとも100万円は貯めておいたほうが良いでしょう。
(確実な売上見込みが立っているなど、有利な条件があれば自己資金が100万円以下でも融資は受けられる可能性はありますが、一般的には100万円は必要です。)

また、見せ金(どこかから一時的に借りる等して自己資金があるかのように見せる行為)もすぐにバレますので、おすすめはしません。

なお、タンス預金も見せ金として見られるケースもありますが、過去に貯めてきた金額推移表などをExcel等で作成し説明できるのであれば問題ないケースもあります。

(少なくとも当事務所がご支援させていただいている中で、タンス預金が問題になったケースはありません。ただし、認定支援機関を経由しない自己申請の場合は、厳しく見られる可能性はあります。)

 

④未経験のビジネスを始めようとしている方

事業運営にあたってのノウハウ、技術、人脈等々が事業の成功に大きく関わってきます。

公庫もこれまでの就労経験を非常に重視します。
最近の傾向としては、自己資金の大小よりもこれまでの経験面の方がより重要視されます。
(自己資金が少ない場合足切り要件にはなりますが、多い場合でも特別有利になるわけではありません。)

例えば、これまで経験のない飲食店を脱サラして始めたいというようなケースですと、かなり厳しく見られるでしょう。

まずは起業予定の業種で2年以上の経験は積んだ方が無難と言えます。

 

⑤世間的にあまり認知されていない新しいビジネス

公庫はこれまでにない新しいビジネスについては審査能力が追いつかず、保守的な判断をする傾向にあります。

インターネット黎明期であった時代には、インターネットビジネスでの創業融資は非常に難しかったようですが、現代では普通に融資が受けられます。

世間的にあまり認知されていないビジネスの場合、まずは自己資金で始めてある程度業績を上げてから融資を申請する方が可能性としては高くなります。

 

⑥融資を受けづらい属性であるがために、配偶者など代理人を立てる場合

事業を始められたい方が前述の①②③に引っかかったりなど、自身が代表になると融資を受けづらいのではないかと自己判断し、配偶者を代表にして融資を受けたいという相談をよく受けます。

ただし、融資面談を受けるのは代表となる方ですので、その配偶者が面談に臨むことになり、面談の場でスムーズに受け答えできないと可能性としてはかなり厳しくなります。

公庫融資においては小手先のテクニックは通用しないと考えたほうが無難です。


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河野 岳友
沖縄・大阪の融資・事業再生に力を入れている税理士です。日本政策金融公庫の創業融資には特に力を入れています。会計・税務だけでなく、資金調達や経営改善により「会社にお金が残る仕組みづくり」をお手伝いしております。また、クラウド会計やITを積極活用して、経理の効率化を推進しています。
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