①コア技術を明確にする
御社のコア技術は何でしょうか?他社には真似できないコア技術を元に事業展開すると、付加価値性が高く、利益率も高い水準を確保することが可能です。
逆に、コア技術が不明確なまま、来た仕事を受動的にこなすだけでは生産効率性・付加価値性が上がらず、利益が確保できません。
②下請構造からの脱却
下請けは価格交渉力も弱く、元請けの言いなりにならないといけない状況が多々あります。特に、元請先が数社しかないなど依存体質がある場合には、その傾向は顕著に現れます。元請けの経営状況如何で、自社の業績が決まってしまう点も問題といえます。
例えば部品メーカーであれば、今まで作っていた商品だけでなく、コア技術を元に新たな製品展開を行い、得意先の分散を図ることも一つの手です。
③原価計算による製品ごとの採算把握
各製品の利益率は把握できていますか?原価計算を行い、各製品の利益率を算定し、赤字になっている製品がないかチェックします。赤字製品は値上げ交渉や、場合によっては製造中止を検討する必要があります。
④設備投資は慎重に
製造業の場合、他業種と比較して設備が大きく、費用が多額にのぼります。「良い製品を作るためにどうしても必要」という理由のみで投資を決めてしまうと、設備投資の借入返済が後々負担になる可能性が大きいです。その設備を購入する前に、
「設備導入で生産効率がどれほど上がるのか」
「その設備で作る製品はどれくらいの需要があるのか」
「何年で回収できるのか」等、シミュレーションする必要があります。
⑤従業員間のコミュニケーションを大事に
製造業の場合、特に工員の方は職人気質の方も多く、従業員間のコミュニケーションがうまくとれていないと、工程間で手戻りが多く発生するなど、生産効率が下がってしまいます。
生産リーダーの配置、定期的な生産会議の実施などによりコミュニケーションを活発化させると、生産効率が向上し、結果としてコスト削減につながります。
⑥綱渡りの資金繰りをやめる
特に大手からの受注の場合、手形を受け取ることが多くなります。手形は入金まで時間がかかり、資金繰りが悪化する元になります。ここで慢性的に手形割引に頼っていると、手形利息を多く払うことになり、より資金繰りが悪化します。
銀行と良好な関係を築いた上で融資を受け、常にキャッシュに余裕を持たせることで、手形を満期日以降に請求するようにしましょう。
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